中学の英語教科書を語順にそって訳してみる   その10

〜英語の基礎力をつけるための語順和訳と音読〜


City Lights 第3段落

Several months later, Charlie got out of jail
He saw the girl on the street again.
She was still selling flowers, but now she could see thanks to Charlie.
He tried to pass the girl without any words.
She did not know his face, but he looked very poor and tired.
So she gave a flower and some money to him.
She touched his hand and remembered.
“Was it you?” she asked.
Charlie smiled and nodded.


Several months later, Charlie got out of jail.
これからは、訳す語句だけを載せます。
自分で語順に沿って、一語(句)ずつ加えて、日本語文を作り上げてみてください。

Several       「いくつかの」 

months       「月」の複数形  単数形はmonth

later,        「後に」

Charlie       「チャーリー」

got out of      「〜から出た」  現在形はget out of〜

jail.         「刑務所」が「〜」の箇所に入ります。

どうでしたか?
           【訳】「数ヶ月後、チャーリーは刑務所から出た
となりましたか?

He saw the girl on the street again.

He          彼は

saw         「見かけた」 現在形はsee

the girl       「少女」  theは決まった、特定の名詞が後にくる。
           「その」と訳したり、訳さない方が自然な場合もある。
           この場合訳すとすれば、日本語では「その」より「あの」とか
           「例の」といった感じでしょうか。

on〜          「〜で」

the street       「通り」 「〜」のところにこの言葉が入ります。

again.         「再び」

           【訳】彼は少女通りで再び見かけた

She was still sellingflowers, but now she could see thanks to Charlie.
今度は少し長い文です。じっくりいきましょう。

She           彼女は

was selling       売っていた  現在形はis selling。  sellingの現在形はsell

still           今でも、依然として

flowers,         花の複数形   [ , ]は文の区切り
          
           【訳】彼女は今でも花を売っていた

but           けれども (but以下だけを訳してかまいません)

now           今は、今や

she           彼女は

could          〜できた  現在形はcan

see           見る、目が見える

thanks to        〜のおかげで

Charlie.         チャーリー

       
【訳】       けれども
          けれども今
          けれども今彼女は
          けれども今彼女は目が見えていた
          けれども今彼女は〜のおかげで目が見えていた
          けれども今彼女はチャーリーのおかげで目が見えていた

新しい英文に出会った時、このように語順に沿って意味をつかむ練習は大切です。英文が生まれていく過程を追いかけることにもなり、また聞こえてくる順に意味をつかむことを意味します。

英語の仕組みを学ぶわけですから、なんとなく訳してわかった気になることを避けましょう。今はできる限り一語ずつ訳すようにしていますが、なれてくると、あるまとまりでも訳せるようになるはずです。そしてさらに進めば、いちいち日本語にしないでも意味がつかめるようになります。(単語をたくさん覚えたり、構文の使い方にも慣れる必要がありますが)。

野球が上手になるには、キャッチボールをくりかえし、素振りを何回もやらなければいけないのと同じです。体が自然に反応するまで練習するでしょう。語順にそって意味をつかむことも、英文の姿をキャッチする訓練なのです。そのためにも、訳した後は必ず音読して、意味をふまえてスラスラ言えるようにしましょう。
                                (つづく)