では、最初の1節を語順訳してみましょう。
Gon was a naughty little fox and loved to play tricks. One day he saw a man, Hyoju, by the river. Hyoju’s basket was full of eels. Gon crept up and let the eels out of the basket. “Stop!”
Hyoju shouted, but Gon and the eels escaped.
ここに出てくる単語
naughty いたずらな、わんぱくな
little 幼い、愛らしい
loved loveの過去形 love→love+d 好きであった。大いに楽しんだ
trick(s) いたずら、わるさ
saw 見かけた see見かける、の過去形=不規則動詞
man 男
by〜 〜そばに
river 川
full of~ 〜でいっぱいの
eel うなぎ
crept up creptは creepの過去形、不規則動詞といいます。
こっそり近づく→こっそり近づいた
let させた letさせるの過去形=不規則動詞
out of~ 〜から外へ
basket かご(籠)
shouted shout叫ぶ、の過去形shout→shout+ed
escaped escape逃げる、の過去形 escape→escape+d
では1行ずつやってみます。
Gon was a naughty little fox and loved to play tricks.
語順訳の始めは一語ずつ加えていきます。英単語を声に出して読み、その日本語を言い、前の単語の意味を付け加えていきます。
Gon (と声に出して読む)(日本語の意味を言う)以下同じ。
ゴン
was でした。だった。 be動詞isの過去形
そのまま訳すと、「ゴン・でした」ですが
動詞が登場しましたので、その前の言葉は主語になります。
そして、英語の主語を訳すときは語尾に「は」や「が」をつけて訳します。
➡️ルール
ここでは「は」を選択しておきます。
「ゴンはでした」
naughty わんぱくな
ここまでを訳します。そのままを訳すと
「ゴンはでした・わんぱくな」、となりますが
日本語では「でした」というような述語は文の最後に持ってきます。
➡️ルール
「ゴンはわんぱくなでした」となります。
変な日本語ですが、まだ英文の途中ですからがまんして先へ進みましょう。
little 幼い
ここまでを加えるとどうなるでしょうか。
「ゴンはわんぱくなでした、幼い」をやはり、先ほどのルール、日本語では述語は最後にくる、を適用します。
「ゴンはわんぱくな幼いでした」自然なつなぎ方をしましょう。
「ゴンはわんぱくで幼いでした」となりますね。
fox キツネ、がその後に続きますから
「ゴンはわんぱくで幼いでした、キツネ」ではなく「ゴンはわんぱくで幼いキツネ
でした」となりますね。
and そして、と訳しますが、このandは同じ役割をする言葉を結びつけます。
ここでは、wasとlovedという動詞を結んでいますので、この後に続く文の主語
は「ゴンは」となります。訳しませんが、そのつもりで続きを訳していきま
しょう。
loved 大いに楽しんだ。lovedはloveに(e)dがついて過去形となったもの
➡️ルール
love大いに楽しむ→loved大いに楽しんだ
大変好きだった、でもかまいません。
ここまでを加えると、「ゴンはわんぱくで幼いキツネでした、そして大いに楽し
んだ」
to+動詞の原形 不定詞と言って、以下の三つの訳し方があります。
〜するために、〜することを、〜するための、の三つのどれかに当てはめて訳し
ます。➡️ルール
play tricks この2語で、イタズラをする。この言葉をうまくつなげるにはどれがいいでし
ょう?
1 イタズラをするために大いに楽しんだ
2 イタズラをすることを大いに楽しんだ
3 イタズラをするための大いに楽しんだ
ここでは2番が一番しっくり来るようです。
忘れてはいけないのは、この後の文の主語もGonということです。
「ゴンはわんぱくで幼いキツネでした」という文と「イタズラをするこ
とを大いに愉しんだ」という文をandで結んでいるのです。
「ゴンはわんぱくで幼いキツネでした、そしてイタズラをすることを大
いに愉しんだ。」
「ゴンはわんぱくで幼いキツネでした。そして、(ゴンは)イタズラをす
ることが大変好きでした。」というようになります。
これで一文を訳しましたから、まずは音読しましょう。できるだけスムーズに読みましょう。そして最後まで訳し終えて、物語の全体がわかったら、一文ごとの情景を思い浮かべながら読むといいですね。意味を復習しながら読むのがいいのです。
つづく