中学生のための語順訳

Sleepy Lord Thunder   NEW CROWN 1  その2

前回のつづきです

The old man said,“Wake up Lord Thunder. He makes thunder and brings rain, but he’s sleeping now. Make a big noise, and he’ll wake up.”

The old man  年老いた男の人

said      sayの過去形「言った

        動詞の前が主語でしたね。だから(年老いた男の人は言いました)

“Wake up       “     ”の範囲が老人が言った言葉

        動詞が文のはじめにきたら命令文で「…しなさい」→ルール

        (目を覚させなさい)

Lord Thunder  雷さま、(雷さまの目を覚させなさい)

He                彼は(人称代名詞の表があれば確認)

makes            makeの主語が三人称単数(He)のときつけるs。作る、生じさせる

        (彼は作ります)

thunder     雷 動詞の後の名詞は目的語でした。「に」「を」をつけます。→ルール④

        (彼は雷を作ります)

and               そして。 andは同じ働きをするものをつなげます。

        (彼は雷を作りそして)

        makes thunder and brings rain 

brings            もたらす。(彼は雷を作り、そしてもたらす)

rain               雨 (彼は雷をつくり、そして雨をもたらします)→ルール④

         (彼は雷を起こし、雨を降らせます)

but               しかし

he’s sleeping  he’s=he is  is sleepingで眠っている(彼は眠っています)

now              今は (彼は今眠っています)

Make             動詞が文のはじめにきているので命令文。「作りなさい」

a                  「一つの」と訳したり、訳さない方が良い場合もあります。ここは訳さ

         ないでおきましょう。→ルール

big                大きな  (作りなさい大きな)→述語は最後に持ってくる→ルール②

         (大きな作りなさい)

noise              物音  (おおきな物音を作りなさい)→(大きな物音を立てなさい)

and                命令文(…しなさい)の後にandがくれば、(…しなさい、そうすれば)

         と訳しましょう。(大きな物音を立てなさい、そうすれば)

he’ll …            he’ll…=he will…  (彼は…するでしょう)(大きな物音を立てなさい、

         そうすれば彼は…するでしょう)

wake up          目を覚ます (大きな物音を立てなさい、そうすれば彼は目を覚ますで

         しょう)「…」に「目を覚ます」が入ります。「目を覚ます・するでしょう」

         →「目を覚ますでしょう」

今回出てきたルール

・文のはじめに動詞が出てきたら命令文  Wake up Lord Thunder.   Make a big noise.

・命令文のあとにandがきたら、「そして」ではなく「そうすれば」と訳しましょう。

Make a big noise, and he’ll wake up.

・aあるいはan  「一つの」という意味。訳す場合もあれば訳さない方が良い場合もあ

ります。 

There is an apple on the table. 一個のりんごがテーブルの上にあります

Make a big noise.   大きな音を立てなさい

語順訳はこんな感じでするものですが、はじめに簡単な文で練習してもいいですよ。

He plays tennis.  

彼は

彼はします

彼はテニスをします。

He’s a taxi driver.

彼は

彼はです

彼はタクシーの運転手です

I want chocolate cake.

私は

私は望む

私はチョコレートケーキを望む(チョコレートケーキが欲しい)

あたらしい英文に出会った時、全部の単語の訳を書いてその日本語をつなげて文にするのはやめましょう。

I=私は、want=望む、chocolate cake=チョコレートケーキ、と並べて日本語だけを文にするのでは英語の勉強になりません。いつも英語の語順を意識する。主語(HeやI)→動詞(playsやisやwant)→目的語(tennisやchocolate cake)。英単語のどれが主語や動詞になるのかを気にしましょう。HeやIは人称代名詞なので主語になるとわかりますが、

Once upon a time, on Kohama Island, the sun was always bright,

このように長い文になるとわかりづらいですよね。そんなとき、動詞(was)が出てくればその前の単語(the sun)が主語になるというルールを覚えていればほぼ当たり、です。

これを「むかしむかし」「小浜島では」「太陽」「でした」「いつも」「輝かしい」のように日本語を並べて文にしようとすると、どういう訳が正しいかわかりにくくなりますよね。

訳のルールに従って、一語一語、語順に沿って訳していけば、まず間違えることはありません。

それだけではなく、語順に沿って訳しているうちに英文の語順感覚が身につきます。そうすると、次第に訳が速くなり、やがては速読への道が開けるようになります。

英語を母語とする人たちと同じように、語順に沿って意味を展開させる、あるいはつかむ学習は、かならずあなたの英語力を高めてくれます。

もちろん、どんな文もスラスラ言えることが基本です。カタカナ読みや自分勝手なリズムやイントネーションでの読みはダメです。かならず見本音声の真似から入りましょう。

上手な音読と語順訳、それに単語や熟語の知識を増やすことができれば怖いもの無しです。

頑張ってチャレンジしてみてください。