おおまかにイコールな世界

語順訳も翻訳も、英語に対しておおまかにイコールな世界であるということを肝に銘じるべきでしょう。

身体の部位にしても、各種の色にしても、社会的な諸概念もそれぞれの国、民族、文化などを背景に持っているのは言うまでもありません。それを理解するために福沢諭吉を始め明治の人々は苦労して日本語を作ってきました。しかし、日本語、特に漢語で新たに言葉を作っても、古典からの熟語を転用してきても、それまで日本になかったものに名辞を与えるわけですから、私たち日本語話者には、その漢字のイメージに縛られる部分がかならず生じます。それは現在でも変わりません。翻訳すればそれはイコールなのだ、という幻想をつい持ってしまいます。He=「彼」とあてはめたのですから、そう訳すしかありませんが、heと口に出す場合と、私たち日本語話者が「彼は」と言う時とは心の在り方が決定的に異なります。なぜなら「彼は」という使い方はあまりせず、山田さんは、あいつは、お父ちゃんは・・・というような表現世界にいるからです。だから「彼は」と日本語を思い浮かべるのではなく、heの世界へとのめりこむこと、そのアクセスをいろいろ試みることが最重要となるのです。単語であれ、構文であれ、テキストであれ、日本語を伴っている限りはいつも英語の手前、此岸にいることになります。

これからの英語力は運用できる英語、国際社会でコミュニケーションを図るための英語と位置付けるなら、その差にいつも気を付けることが求められるでしょう。

 

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